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京都競馬場の真んなかには大きな池がある。
JRAには全部で皿の競馬場があるが、競馬場の中心に池を持つという特徴
があるのは京都競馬場のみ。なぜか内馬場エリアに一般の観客が立ち入ること
ができないのも京都競馬場だけの特徴である。
「晴れた日には太陽が水に反射して舷しいし、池からの蒸気で周辺がモャっ
て見えないこともある。あの池がたまに邪魔に思えるときはあるよ」
騎手や調教師のなかには池に対してそんな文句をいう人もいる。
確かにその通りだ。あの池は、ときに一服の清涼剤にはなってくれるが、馬を走らせる側からしてみれば、明らかにメリットのあるものではない。逆に、
ファンの立場からしても、池があるおかげで、東京競馬場にあるような家族連
れで子供を遊ばせておける施設もなしというわけだ。せめて池の周りを公園の
ようにして、白鳥が間近に見られるファンサービスでもあればいいのだが、基
本的に池の周りはずっと立ち入り禁止である。
では、なぜJRAはそんな池を保存、管理し続けているのだ
ろうか?
実は、これには理由がある。
あの池があそこに葱ければ葱ら悪い醤のだからである。
現在の京都の地は、もともとは平安京の都であった。
西暦794年、長岡京から遷都してきた場所が平安京である。
一説によれば、桓武天皇が長岡京に出る怨霊に恐れをなして新たな都をつくったとされるが、だからこそ新しい都は怨霊に対する防備も万全
でなければならなかった。
そこで、当時の中国から伝わった圃水の而届塘浬鯉をモデルに「東に青龍、
西に白虎、北に玄武、南に朱雀」という方位を守る四神(四獣ともいわれる)
を配する場所を候補地として探し「4つの要素を兼ね備えている地」である京
都の地をベストポイントに選んだ。
四方を守る神様はそれぞれ地形を表わしていた。
・東 青龍=川
・西 白虎=道路
・玄武=山
・南=朱雀=湖沼(湖、池)
京都の地図を広げていただきたい。
見ればわかるように、いまでも京都の地には「東に鴨川」「西に山陰道」「北
に船岡山」など、3方それぞれに方角を守る神様の形が残っている。
ところが、本来南側にあるはずの『湖沼』はどこにも見当たらないのだ。
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